いい写真を撮るために、決定的なタイミングに遭遇できればよいし、
そういうタイミングに巡り合わせるのも運だと思う。
それでもできるだけ運に頼らない方法というのもあって、
そのうちの一つが、
一つの場所でもう少しねばった(枚数を多く撮った)方がいいということ。
特に町でのスナップを撮っていると、
そこに動く人や車が入ってきたりするから、
何かドラマが起こるような瞬間まで、待てるか(シャッターを切り続けることができるか)ということがと思う。
ドラマというのは、
何気ない景色でも、そこに人が歩いているとか、時間によって光と影の感じが変わるとか、そういうこと。
時間があるときや、そういった時間を作ることができればよいけれど、
旅をしていて食事や観光など、目的をもった移動の中で写真を撮るのは、
なかなか難しいと感じるのも確か。
難しくしているのは、2,3枚撮ってすぐに移動してしまえる自分の考え方でもあるのだが。
それでもこの場所は珍しく粘っていたことを覚えている。
いい感じだなと思った場所で構図を決め、
人が歩いている感じがイメージ通りになるように何度もシャッターを切る。
そうして撮ることのできた写真。
さらにこの写真は、町は変わらないように思えて変わり続けるのだということを教えてくれる写真。
数年後にまた撮りたいなと思ってニューヨークの同じ場所を訪れたら、
すでにこの場所が壊されていたのと、向こう側に建物が立っていた。
もう二度と同じ場所では撮ることができない。
そんなことを考えていたら、
自分が育った町は、現在ではその9割が昔の景色とは違ってしまったことを思う。
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