シルク・ドゥ・ソレイユのショーのタイプについて、
レジデントショー(常設公演)に関しての記事を書きましたが、
今回はツアーショー(移動公演)に関してです。
ツアーショー(移動公演)
ショーが開催可能な世界各国(あるいはその国の中の各町)を巡回して公演していきます。
私の町にサーカスがやってくる、というイメージがあるように、
サーカスといったらこちらのツアーショーを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
そのツアーショーの中にも大きく分けると2つのタイプがあります。
それが、ビッグトップツアーとアリーナツアーです。
ビッグトップツアーとは、ビッグトップ(テント)を特設会場として設置して行うテントでの公演で、
アリーナツアーとは、アリーナ(観客席に囲まれた闘技場・競技場・劇場などの施設)にステージなどを運び入れて行う施設での公演です。
ビッグトップツアーとアリーナツアーで、テントと既存の施設という違いによって一番変わることは、
ツアーする町とその町の滞在日数です。
ビッグトップの場合、最低4週間から6週間、
長ければ3カ月(東京の場合は世界でも特殊で5カ月という長さ)にわたって同じ町で公演を行います。
それだけ長く滞在するので、町も大都市かそれに近い町の規模になります。
アリーナツアーの場合は、一つの町の滞在は1週間。
たまに2週間ということもありますが、あくまでも基本は1週間の滞在です。
訪れる町もテントでは行くことのできなかった中~小規模の国や町へのツアーが基本になります。
時には9週間で9カ国という移動もありました。
キダムで働いていた13年間の内、
8年ビッグトップで約50都市、
5年アリーナで176都市を訪れました。
それくらいの違いがあるのです。
日本にやってくるショーもツアーショーで、
そのほとんどがビッグトップです。
昔はツアーショーの数も少なかったので、
サルティンバンコやアレグリアは2回来ることもありましたが、
それ以降のショーは1度日本に来たショーは2度と訪れていません。
新しいショーも創られていて日本に来ていないショーもまだあるので、
ツアーショーだから日本に来た時にまた観ればいいか、と思って見逃してしまうと、
海外に観に行かないかぎりもう観ることができない、といったこともありえます。
日本でのツアーが終わったからといって、
そこでショーそのものが終わるわけではなく、
続けて世界中を回っていきます。
次に日本に来るショーはコンセプトは全く違った別のショーなのです。
また、日本に来たショーでまた観たいなと思ったら、
自分が行ってみたい海外の国や町にツアーでやってこないかを調べてみて、
旅も兼ねて行ってみるのもツアーショーの楽しみ方の一つです。
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