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シルク・ドゥ・ソレイユ
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この週末に名古屋でトークセッションがあったので、
名古屋公演中の「トーテム」も観てきました。
入口のところにはカエルが出迎えてくれています。
さて、シルク・ドゥ・ソレイユのショーに関して、どの席で観たらいいのか?
という記事を前に書きました。
『シルク・ドゥ・ソレイユを観るなら、どの席で観る?』
席に関してはだいたいこのような感じなのですが、
では今度は、いつ観たらいいのか?ということに関しても、
出演者側の視点を交えながら書いてみたいと思います。
もちろん自分の予定に合わせて、
この日に観ようと思った日に見るのが一番です。
その上で、出演者として感じた、この日だけは特別だなと思っていた回があります。
それはビッグトップツアーにおいての、それぞれの町での初日です。
日本には「千秋楽」という言葉があるように、
最終日に何か特別な感じがあるように思えますが、
シルク・ドゥ・ソレイユのビッグトップでのショーの場合は、
特別な感じがあるのは、初日(プレミア)です!
その町にテントができて、ショーがオープンする一番最初の日。
初日を一番大切な日ととらえていることを感じました。
初日を無事に、成功の内に終えることができれば、
もうその町では大丈夫。
最終日まできちんとできるだろう、という意識です。
初日にはキッチンで出る食事も特別なものになりますし、
初日の公演を終えた夜にはパーティも開催されます。
演目の中には、
通常の公演時にはあまり行わないようなすごい技やロングバージョンがあります。
演者にかかる負担が相当なので、
毎回は行えないというの理由もあるのですが、
それでも初日に行われる確率は高いです。
例えばビッグトップ時代のキダムのラストの演目「バンキン」では、
ベーシック、ミディアム、ロイヤルというバージョンがあり、
チームのコンディションが万全であれば、
ほぼ確実にロイヤルバージョンを初日に行っていました。
そのさらに上に、インペリアルバージョンというのもありましたが、
これはあまりにも特別すぎて、
自分が関わった約4000回の公演の中で2回あったかな、という感じです。
他のショーでもそういった普段は行わないバージョンがある演目の話も聞いたことがあるので、
あれば高い確率でそういった特別なものが観られるかもしれないのが、初日です。
あくまでもそういったことがあるかもしれないという話ですが。
もしそういうものがなかったとしても、
やはり初日は特別で、出演者の緊張感もいつも以上。
ピークを一旦この初日に合わせますので、
そういった意味でもおススメの回です。
逆に最終日はあっさりしたもので、
特別感はあまりありませんでした。
ただし、その中でも記憶に残る特別な最終回というのが2回ありました。
それが日本公演のツアー最終回とショーが完全に終了する最終回です。
日本ツアー最後の町での最終回は、
日本という違う文化の中で1年以上にもわたる長いツアーの終わりと、
おそらくもう二度とこのショーが日本を訪れることのないという思い、
日本の千秋楽の意味を知る観客、
日本公演のみの契約で終わる人が多くいること、
そういったものが合わさって、とても特別だったことを覚えています。
それは日本の後にツアーをしていった他のどの国、どの都市でも感じることのない終わり方でした。
なので何かの特別さをプラスアルファで感じたいのであれば、
それぞれの町での初日、日本公演最終回、ショーが終わりを迎える最終回、
といったものがあります。
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